これからの未来で実現すべき3つのこと

現代社会で人が安定してアイデンティティを定めるには横軸と縦軸の2軸が必要だが、現代の日本にはその2軸のいずれも存在しないという話だった。

明治維新で階級がなくなり、資本主義が導入されて以降、先の大戦の終わりまでは天皇を現人神とする疑似宗教が縦軸として機能していたが、終戦でそれは消滅した。

また伝統的な村落共同体は近代化に伴い会社共同体へと変貌し、2,30年ほど前までは横軸として機能していたが、働き方の多様化によって皆がが一様に会社に入る訳ではなくなり、その機能を失った。

縦軸、横軸いずれも日本から失われて久しい。

では、どうすればいいのか?

まず横軸からだが、これはシンプルに共同体を復活させればいい。

私がここで言っている共同体とはゲゼルシャフトではなくゲマインシャフト的な共同体のことだ。

ゲマインシャフトとは家族、村落、伝統的な共同体のことであり、感情的なつながりや共有された価値観を基盤とする共同体の事だ。

一方でゲゼルシャフトとは目的や利益で結びつく機能的集団を意味する。

会社は本来ゲゼルシャフトである。

しかし、戦後日本においては皆が一様に会社に入り、その中で、年功序列、終身雇用というシステムに守られ、その成員はまるで家族、運命共同体のような強い結びつきを得た。

つまり、本来ゲゼルシャフトである会社がゲマインシャフトのような働きをおびた共同体へと変わったのだ。

そして、その安定感の中で成員たち(会社員)は力を存分に発揮することが出来、そのことが戦後の日本の発展を支えた。

しかし、現代ではもう皆が一様に会社に入る時代ではないし、働き方の多様化はこれからもっと進むことと思われるので、会社共同体の復活はもちろん現実的な解決策ではない。